古くなったフロンティアは、ストリップでモントルーになる。
8年前ニューフロンティアを買ったカンザスの不動産業界の大物は、長い間ベガスでベストを競うストリップ・
リゾートを建設する計画を建てていた。フィル・ラッフィンは、今年の年末までに、
彼の老朽化したカジノをジュネーブ湖のそばのスイスリゾート町モントルーにちなんで名付けられた20億ドルのホテルに建替えることによって、
その計画を実行に移すことをスタートさせようとしている。
荷運び用トロッコ(ネコ)、ガソリンスタンド、
そして低価格ホテルにによって数百万ドルを稼いだラフィンは、いままでリゾートを建てことがない。
ラフィンによって指名された夢想家であり、ベテランのカジノ建築家であるポール・
スティールマンも、一からストリップのリゾートを設計したことはない。
1998年に2億ドルで施設を購入したラフィンは、株式投資家または企業のパートナー無しで挑戦しようとしている。
スティーブ・ウィンとシェルダン・アンデルセンがベガスで自らの世界的ブランドを作ったのと同様に、
モントルーをもとにしたコンセプトはラフィンの足跡をベガスに刻むと信じているとスティールマンは言った。
数ヶ月前、ラフィンの2750室のリゾートの説明は、アルペンのコテージ、スイス時計やチーズ、
チョコレートを販売する古風な小売店のイメージを想起させた。
しかし、ポール・スティールマン・
設計グループのリゾートの最終設計の2時間にも及ぶ3次元ビデオイメージ以上のデジタル・
ツアーにおいては全く異なっていた。モントルーのインテリア~ガラスアートワーク、滝、および反射面の複合~は、
ヒップなロサンゼルスやニュヨークのブティック・ホテルかあるいはラスベガスの最新の豪華な超ラウンジに似ている。
スティールマンは、ミラージを設計した何人かの建築家の一人だったが、ラスベガスのいくつかのリゾートを改装し、
世界中のもう少し小さな市場のカジノを設計したことでよく知られている。
スイスのいくつかのカジノの設計における彼の経歴は、国際的なジャズ・
フェスティバルの開催地であるマッターホルンの近くの町にちなんで名づけられたモントルーを生み出した。
しかし、山の風景とヨーデルの代わりに、
モントルーは巨大な花瓶の水に浸かっている大きなシャンデリアがあるロビーを特徴とする。
そのデザインは、1970年代中期とウエスタンをテーマとしたニューフロンティアに慣れ、
そしてストリッブップの北端の古いカジノをひいきにしてきたラスベガスの常連達を驚かすかもしれない。
ストリップでのギャンブル依存の減少を反映し、施設の2%以上を減らし、600万平方フィート(16万8900坪)
のうちの10万平方フィート(2815坪)をカジノのゲームにあてる。50万平方フィート(1万4075坪)を超える小売スペースは、
ラスベガスで最も大きなモールとして施設をリーグに加盟させる。
「楽しい。重くも、ずっしりと垂れ下がったり、房状であったりしない。私は、建物を"スマイル・
ビルディング"と呼んでいる。建物は、あなたを微笑ませ、幸せにする。」とスティールマンは言った。
陽気なデザインを作り出すスティールマンの試みは、ウィンの哲学を反復する。しかし、スティールマンは、
モントルーはたくさんのオリジナルなアイデアを誇ると言う。
リゾートの2~3百のスイート部屋は、カリフォルニア、アリゾナ他のリゾート地域において高級ブランドであるゴールデン・ドアによって経営されるヘルスクラブ、
スパ、瞑想隠遁所へと接続する。これらのスパ・ルームは、直接5万平方フィート(1407坪)のスパ&
プールエリアにつながっている。このレイアウトは、カジノをうろつきたくないリゾートファンにアピールするレイアウトである。
施設は、またストリップで最も大きなボールルームを特徴とするだろう。
約11万6000平方フィート(3266坪)の部屋は、スタジアム席を設置することにより、テニスの試合からホッケーゲーム、ポーカー・
トーナメントまで主要なイベントを開催することができる。
リゾートの「レイク・フロント」と呼ばれる部分は、専門店街の上の3階に位置し、
ストリップを見渡すプールとなる。もう一方の出口、ストリップ正面のファサードは、
専門店とスロットよりも人々をながめるたまり場によって形作られる。
ラッフィンは、ファッション・ショーモールに面している南側に高級ブティック通りを計画中である。ファッションショー・
ドライブの両側の店舗とともに、通りはカリフォルニア州のビバリーヒルズにあるロデオドライブのラスベガス・
バージョンになるだろうとスティールマンは言った。
よく話題に上っている観覧車、ロンドン・アイのラスベガスバージョンは、
施設の北西角に450フィート 8(137m)以上の高さがある。
モントルーは、
都市が好きな建築のエキスパートや最低限のことしかしない建築家よりも中米の人たちにアピールしたいと思っていると彼は言った。
ラフィンは、オフィース・ビルの建築が好きな人ではないとスティールマンは言った。「彼は、ラスベガスに収まるとは思えない。
ここの建築は、それ自体の固定のスタイルを持たねばならない。」
他方、テーマを持ったホテルは無くなっていく途上であると彼は言った。「若者たちは、今日エジプト、ロシア、
中国にも行った事がある。それらは夢中にさせるものではなく、プラスチックで作られた、偽の完成品の中にいて喜ばない。
モントルーのテーマは、多少名状しがたいが、感情を動かす特性がある。
モントルーは、建築家のラスベガスにおける最初の大きな冒険であるが、
彼は世界中の主要なプロジェクトを先導していると知られている。
スティールマンは、ラスベガスのベネチアンを経営するラスベガス・
サンズによって所有される2億4千万ドルの施設サンズ・マカオを設計した。1年後には元がとれて、
最初の青写真から600日後にオープンした。マカオのカジノは、
高い天井と自然光によって特徴付けられる中国地区における最初のアメリカの施設であり、ラスベガス魅力を風水(ふうすい)
設計原理に満たした。フィンランド人の技術への理解へアピールするために、ヘルシンキ、フィンランドのカジノも設計した。
モントルーは、無鉄砲なこころみではなく、
新しいアイデアとともに仕上げられた証明済みのリゾートコンセプトの注意深い集約であるとスティールマンは言った。
「あなたがどのカジノでするにしても、あなたが従わなければならない約70の規則がある。もしあなたが、ウィン・
リゾートの計画を見るなら、ミラージからベラジオ、ウィンまでそれらは、同じ基礎を持っている。我々は、
それらのルールを守る必要がある。そして、あなたは、それらのルールの中で新しいコンセプトを(いくらか)付け加える必要がある」
とスティールマンは言った。
何年もの試行錯誤を経て、ラスベガスの経営者は、何がうまく働き、そして何が働かないか知っていると彼は言った。
「我々は、お金を作り出す能力を知っている。我々は、それを"パワー・
スペース"と呼んでいる。お金を生み出さないスペースをできるだけ少なくし、パワー・スペースをできるだけ多くする。
」
モントルーは、年末にニューフロンティアが壊される前に建築を開始するかもしれない。タイミングは、
破壊と建築許可を含めていくつかの変数に依存する。と彼は言った。
レニーさんの話では、ハイエンドの客層をターゲットにするということと施設の内容とのギャップがあってよくわからなかったのですが、
この記事ではなるほどぉ~と納得いたしました。