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2006年12月11日

●ベガスは小規模レビュー・ショーを追い出す  LVRJから

Las Vegas Review-Journalの記事から

 

 ダリル・ロスはスターだったが、有名ではなかった。 何千人もの人が5年以上も彼がハラズのレビュー・ショー「スキンタイト」を主催しているのを見た。ショーがTVのE!リアリティ・ シリーズの"Nearly Famous 2: Vegas Showgirls"の番組になった時、 彼の仕事はTVでもよく知られるようになった。

 しかし、5ヵ月後「スキンタイト」は「ベアバック」へと変貌し、プロデューサーのグレッグ・トンプソンはハラズ・ エンターテイメントとのロゴ・アートに関する論争を継続するよりも、むしろ公演を打ち切ることにした。

 

 トンプソンがプロデュースする別の公演である「エロックチカ」 は10月の同じ週に打ち切られた。それは、「バック・ ワイルド」、「エックス」、「ヘッドライト& テールパイプ」そして「スプラッシュ」 とともにネオンの墓場へと去った。小規模レビューショーにとってはマーケットがより小さくなる悪い1年だった。

 

 「最も安くも無くといって高くもないダンスショーは、またたくまに地図から消し去られた」とある地元パフォーマーは言った。 「この街には、たくさんの失業したダンサーがいる」あるいは少なくとも、 多くの者が常設公演からナイトクラブのゴーゴーゲージやトップレス・クラブ、あるいはコンベンションのプロモーションへと移動した。

 

 ロスはすでにTV芸能記者としての仕事も合わせてやっていたので、KVVU-TV Channel5で仕事を続けている。 「ファンタジー」の出演者だった彼の妻であるジェニファー・ロスは、産休の際のショーのダンス指導者として、 裏方としての仕事を続けている。

 

 「ベアバック」の歌手ネリー・ノリスは「レジェンド・イン・コンサート」の仕事で、シアトルへと向かった。「エロチカ」 においてもう少しで有名になりかけていた歌手のレイモンド・"Ray-J"・ジョーンズは、 すこぶる有名なプリンスがリオでの彼のショーを追い出した後に、ナッシュビルでの成功を求めることを決めた。

 同様のことがいくつもすぐにベガスで起こり続けているように見える。Ray-Jとプリンスとの関係は、トニ・ ブラクストンやバリー・ マニローのようにベガスでの常設公演を行うことに関心を持っているスター達とに繰り返されていることの一部に過ぎない。

 部族カジノから全国規模のカジノへと拡大するに伴って、より小規模な作品を引っぺがして、 一般受けするタイトルの作品へと置き換える、遅れてきた補正の一部かもしれない。

 

 「もしベガスで現に働いていないなら、約束の地のように見えるかもしれない。そして、それはまだ一流のマーケットである」 とトンプソンは言う。「しかし、あなたがここにいるなら、金を稼ぐのが以下に難しいかわかる。すこぶる競争が激しい。」

 プロデューサーは、 かつて経費と利益をカジノと折半する"two-wall"契約は素晴らしかったと言う。彼は、 製作者がほとんどの経費を負担するものの少なくとも劇場使用料は無料とする"four-wall"契約に対処することを学びさえした。

 しかし、彼はハラズの新しいポリシーを"six-wall"と呼ぶ。ここでは、 すべてのコストを単独で負担するとともに、劇場賃貸料が上乗せされる。それは、作り出そうと思っている全ての利益を奪ってしまう。

 今のところ、ラスベガスは「糸の上の世界」なので、他のマーケットに狙いを定めていると彼は言う。 有名なものが映画館の看板以外無い様なリノからミシシッピ州のブロクシまでの場所を。

 

 「シルクの増殖よりヘッドライナーの回帰」と叫んできた当ブログですが、 実は有名どころのヘッドライナーがベガスの常設公演を行うと、今までやっていた中規模なショー (衣装の少ないショーガールが出演するやつが多い)がそのあおりをくらって、どんどん減っていくということを指摘しているのが、 この記事です。

 そんなところまでは予想がつきませんでしたねぇ~(汗)

 ラスベガスが全国あるいは世界規模になって、どんどん高級志向になってくると、 ますますこういう中級クラスのショーは存続できなくなってしまうんでしょうね…。

 なんとなく、イメージにあるベガスらしさが消えていくようで、さびしいような、つまらないような。