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2007年04月13日

●「スパマロット」の劇評 Las Vegas Sunから

Las Vegas Sun の記事から

 機知にとみ、テンポの速いコメディは、いたるところで笑わせる。

 ノエル・コワードが墓の上でくるくると踊りまわり、"♪I'm Not Dead Yet."を歌うユーモアをベースに、「スパマロット」にはたくさんの笑いが詰め込まれている。 数年前の洗練された英国のコメディは本当に面白い。

 しかし、世界は加速している。喜劇的前振りの時間は無い。人々はすぐにギャグ(笑いのポイント)を見たがり、 そして自分達の生活に戻っていく。

 「スパマロット」は、絶対に(in spades)面白い、ハートでも、クラブでも、ダイヤでも。 90分間ノンストップで疾走する様々なタイプの喜劇に関連のあるユーモアのてんこ盛りである。

 ほとんどのファンは、エリック・アイドルのミュージカル(アイドルとジョン・デゥ・プレッツによる音楽とマイク・ ニコルによる演出)において十二分な笑いを見出すだろう。1975年の映画「モンティ・パイソンと聖杯」をベースに、「スパマロット」 は映画の非常識な話の展開、状況と登場人物に忠実であ利続ける。
そのとおり、ストーリーがある。実際は気にしないだろうが、徹底的にバカらしくないかもしれないが、単純ではある。

 しかし、「スパマロット」を分析しすぎではいけない。まったく分析しないのがより良いのだ。 単純に座席に座って、中世の不合理な騒々しい遊びを楽しみなさい

 ジョン・オーレイは、少し尊大で、愚鈍なアーサーを演じる見事な仕事をしている。また、彼は素晴らしい歌声をしている。 オーレイはスターだが、さらに共演者達、Steven Strafford, Justin Brill, J. Anthony Crane, Harry Bouvy, Edward Staudenmayer, Randal Keith and Nikki Crawford が彼をサポートする。映画版と同様に、ほとんどの出演者が複数の役を演じる。例えば、クレーンは、サー・ ランスロット・人殺しの勇士、フランス人の悪態つき、Niの騎士、魔術師ティムを演じる。
アイドルは全ての喜劇のカードを演ずる。

 ビジュアルと言葉のダジャレ。ドタバタ喜劇。政治風刺。前提と無関係な推論。ゲイのユーモア。浴室ユーモア。ブラックユーモア。 たくさんのブラック・ユーモア~荷車一杯の死体、ナイトの首をはねる殺人うさぎ。他の騎士は腕や脚が切り離されても戦い続ける騎士。

 "スパマロット"が自らのファン、ブロードウェイ(「♪ユダヤ人無しじゃブロードウェイで成功できない」)、ラスベガス( 「♪キャメロットに滞在するキャメロットに何が起こる」)をからかう際のお気に入りのパロディ。アンドリュー・ロイド・ ウェッバーがあごの上で歌う、「♪そのヤギが好きな歌」。"ドンキホーテ"と"屋根の上のバイオリン弾き"もそうである。

 もし、このユーモアーにおける贅沢な試みを分類することができるとするなら、それは「喜劇」である。しかし、 それはあまりに機知に富んで書かれており、うまく演じられているので、高度な「笑劇」である~時々は、(「ガスが溜まったナイト」 におけるように)低レベルへと落ちるが…。

 オープニングのスウェーデンの村の「魚叩き」場面から、婚礼用礼拝堂のエンディングまで、スパマロットで笑い続けるだろう。

 Lenny's Las Vegasの記事でレニーさんが絶賛していた「スパマロット」 のLas Vegas Sunの劇評記事です。

 これを読んでも、全然面白さが伝わってこないです(汗)シャレやパロディは言葉が解らなかったり、 背景知識が無かったりすると全然面白くないですからねぇ~。何重にもハンディのある日本人にとってはスパマロットは今ひとつかもしれません。

 英語の不自由な方にぜひ見てもらって、感想をおききしたいものです。